耐震性2×4工法

耐震性 2×4工法耐震性 2×4工法

地震に強い2×4工法

6面体構造が強さの秘密

木造軸組工法が、建物を柱や梁といった線や点で支えるのに対し、ツーバイフォー工法の家は、床面、壁面、天井(屋根)面の6つの面で支える壁構造をしています。各面は枠組材と構造用面材が一体化したダイヤフラムと呼ばれるパネルで形成されており、それぞれの面を結合して6面体構造とすることで、地震や台風などの外力を各面に効率よく分散させることができます。荷重が一点に集中することがなく、どのような方向からの外力に対しても建物全体でバランスよく受け止めることができ、優れた耐震性を発揮することができます。

  • 木造軸組工法

    木造軸組工法
  • ツーバイフォー工法

    ツーバイフォー工法
  • 一体化パネル
  • 阪神・淡路大震災の1.5倍の地震力を想定した耐震性能

    震度7の最大震度を記録した阪神・淡路大震災では、家屋の全壊約10万100棟、半壊と一部損壊を含めた数は約28万9000棟にも及びました。しかしツーバイフォー住宅の被害は軽微であり、住友不動産のツーバイフォー住宅においては、全半壊ゼロ、該当地区727件のほとんどが無傷でした。ツーバイフォー住宅の高い耐震性の理由には、建物自体の軽さとツーバイフォー独自の構造があります。地震力は、建物の重量に比例して作用が大きくなり、軽ければ反対に小さくなります。ツーバイフォー住宅は鉄骨やコンクリートの家よりも軽い木の家です。さらに、地震の力を建物全体で受けとめ分散させることで、建物のねじれや変形を低減。震度7クラスだった阪神・淡路大震災の1.5倍の地震力にも倒壊しないとされる、「耐震等級3」に標準で対応しています。

    • 大震災建物被害グラフ
      大震災家具被害グラフ
    • 被害のなかった住宅

      被害のなかった住友不動産のツーバイフォー住宅

    • 被害を受けた地域

      阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた地域

パーティクルボード採用で優れた高耐震構造を実現

構造用面材には、木質チップに接着剤を塗布して熱圧成型したパーティクルボードを採用。木本来の高断熱性などはそのままに均質な強度が備わることで、一般的な構造用合板より高い強度を実現します。住友不動産ではパーティクルボードの使用に加え、釘打ちの間隔を密にした「高倍率」仕様の耐力壁を標準採用。構造用合板の壁倍率3.0倍を大きく超える4.8倍の高強度で、大地震の際にもひときわ優れた耐震性能を発揮します。

  • 構造用面材

    構造用面材(左からパーティクルボード、床合板)

  • ■ 耐力壁の種類と壁倍率

    • 一般的な木造軸組工法(在来工法)
      木造軸組工法
    • 一般的なツーバイフォー工法
      ツーバイフォー工法

      一般的なツーバイフォー工法よりも1.6倍強い

    • 住友不動産のウッドパネル工法
      ウッドパネル工法

      ※ 構造計算により壁倍率を変更する場合があります。

強固な構造を支える豊富な接合金物

住友不動産のツーバイフォー工法では、枠材や面の接合に普通釘より、せん断耐力が大きい釘を使用。釘の間隔も的確に設定することで、耐力に優れた構造体としています。また、建物を構成する構造材の接合部には、各種の構造用金物で固定し接合強度を高めています。たとえば、1階壁と2階壁や建物コーナー部は、防錆性が高い帯金物でしっかりと緊結。上下からの力、水平からの力に優れた耐性を発揮します。また、地震や台風などにより大きな水平力が加わった際に、建物が浮き上がろうとする力を抑えるため、たて枠と土台などとをホールダウン金物でがっちり緊結するなど、各部を専用の金物で接合して強固な構造を実現しています。

  • 各種接合金物

    各種接合金物

超耐震構法 NEW Power Column

ツーバイフォーの耐震性能を30%※1程度アップ(当社比)

コラム(柱)強化
  • 家のコーナーをコラム(柱)で強化して剛性をアップ

    建物四隅にコラム(柱)を配置することにより、もともと地震に強いツーバイフォー住宅の耐震性能を30%(当社比)程度も高めた画期的な構法「パワーコラム」。この原理を活かし、新たな進化を遂げたのが「ニューパワーコラム」です。建物のコーナー部を、鉄と木を組み合わせたハイブリッド構造で強化。建物の外観デザインには影響を与えず、これまでのツーバイフォー住宅を超える優れた耐震性を実現します。

    耐震性比較
    パワーコラム
  • パワーコラムがねじれ破壊の危険を低減

    なぜ建物のコーナー部を強固にするのでしょう。建物には重心(重さの中心)と剛心(建物全体の強さの中心)があり、地震が起こると地震力は建物の重心に作用し、建物は剛心を中心に回転してねじれを起こします。このため壁量が充分でも、ねじれにより、建物が変形したり倒壊する恐れがあります。そこで建物の剛心から遠い位置、即ち建物のコー ナー部を強固にすることにより、ねじれ剛性を高め、建物全体の耐震性を向上させます。建物コーナー部は2方向からの力が集中しやすい部位なので、建物の四隅の強化により、ねじれ破壊の危険性を低減することが可能になります。

    ねじれ破壊イメージ
    ねじれ破壊PH

Power Column パワーコラム特許取得(特許第3981267号)

住友不動産が、世界的権威と協力して開発した超耐震構法。

「パワーコラム」は、建物四隅にコラム(柱)を配置し、コーナー部を強固にすることなどにより従来のツーバイフォー工法の耐震性をアップさせる画期的な構法です。この構法は住友不動産が、工学博士 宮澤健二工学院大学名誉教授および世界的に著名な総合エンジニアリング・コンサルティング会社であるアラップ社の協力のもと独自に開発した超耐震構法です。

※1 数値は自社基準のモデルプランでの計算に基づくものであり、建物のプラン・仕様および地震波の種類により異なります。
※2 宮澤 健二 工学院大学名誉教授 学位:博士(工学・東京大学)「面材耐力壁の耐震性に関する研究」日本建築学会医院
※3 アラップ社 ロンドンに本拠地を置き世界的に活躍している総合エンジニアリング・コンサルティング会社
パワーコラムイメージ
※1 数値は自社基準のモデルプランでの計算に基づくものであり、建物のプラン・仕様および地震波の種類により異なります。
※2 宮澤 健二 工学院大学名誉教授 学位:博士(工学・東京大学)「面材耐力壁の耐震性に関する研究」日本建築学会医院
※3 アラップ社 ロンドンに本拠地を置き世界的に活躍している総合エンジニアリング・コンサルティング会社

SPW構法

外壁パネルを加えることで耐震性能を30%※1程アップ(当社比)

SPW構法
  • 地震に強く、美しいSPW構法(スーパーパワーウォール)を採用

    地震に強いツーバイフォー工法の基本構造。その強さに、さらに1枚壁を加えることで、住まいの耐震性を大きく高めたのが、住友不動産の新しい地震対策テクノロジー、SPW工法(スーパーパワーウォール)です。壁下地に使用する外壁パネルの強度により、外壁の耐震性能を、約30%アップ※1(当社比)させることに成功しました。またSPW構法は、アート感覚の美しい外壁仕上げで、建物デザインの立体感を、より引き立てる構法です。住まいに高度な耐震性と美しさを両立させたSPW構法。まさに次世代の外壁構法です。

    基本構造比較
    外壁構造強度実験結果

    当社の耐力壁強度実験により、次世代外壁構法SPW構法は、耐震性に優れたツーバイフォー工法の約1.3倍※1の構造強度であることを確認。さらに一般の在来工法をはるかに上回る強度であることも確認できました。

  • 住まいの耐久性も同時にアップ

    PW構法では、躯体と外壁パネルの間に通気層を設け、屋外に湿気を放出する「外壁通気工法」を採用しました。部屋内からの湿気は、通気層を抜ける外気とともに小屋裏から排出。壁の中をつねに通気させた状態に保つことで結露を防止し、住まいの耐久性能をアップさせます。また外壁パネルのプラスにより、耐熱性や防・耐火性、遮音性も一層高まります。

    外壁構造概念図
    ※1 数値は自社基準のモデルプランでの計算に基づくものであり、建物のプラン・仕様および地震波の種類により異なります。

制震システム<オプション>

変形抑制効果

※当社モデルプランにおける地震応答解析結果による変形抑制効果。建物形状、建物仕様、配置プラン、地震波等によって異なります。

制震メカニズム

ダンパーに組み込まれた特殊粘弾性ゴムが地震エネルギーを吸収します。

  • ■ダンパーが揺れに応じて伸縮

    ダンパーが揺れに応じて伸縮
  • ■地震エネルギーを熱に変換して吸収

    熱に変換して吸収
  • ■エネルギーを反発せず吸収

    エネルギーを反発せず吸収
  • 耐震構造+制震システムで建物の倒壊・損傷を防ぐ。

    建物に地震などの外力が加わった際、建物屋根の揺れ幅が21㎝以上になると、倒壊のおそれが高まるといわれています。地震への備えをさらに入念なものにするため、住友不動産の木の家は、構造用接合金物による優れた耐震構造に制震システムをプラス。地震エネルギーを吸収して揺れそのものを大幅に抑えることで倒壊を防ぐとともに、構造性能の劣化や損傷を抑え、安心な住まいを永く維持します。

    • ■実大比較実験で優れた制震効果を実証

      実大比較実験

      ■実大比較実験で優れた制震効果を実証

  • 制震システムがない場合に比べ、揺れを約50%低減。

    応答変位グラフ
  • 7回にわたる震度6強の加振実験で損傷が少ないことを確認。

    実大加振実験結果

    [実験機関]京都大学防災研究所 [実験内容]木造軸組工法2階建(耐震等級3相当)、耐力壁とダンパーの入れ替えによる効果確認 [地震波]BCJ-L2(日本建築センター波)震度6強7回

  • 耐震構造

    耐震構造
  • 住友不動産の木の家
    耐震構造+制震システム

    耐震構造+制震システム